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2025.04.11UP

【精肉店の勝ち残り戦略】求人応募率は10%が目安!時流は”ジョブ型求人”へ!|食肉業界専門経営コンサルタントのブログ(2025.04.11)

吉田 圭良

吉田 圭良

コンサルティング事業部 食肉業界支援チーム
チームリーダー
シニアコンサルタント

Blog | Keisuke Yoshida

求人応募率は10%が目安!今求められるのは“ジョブ型求人” 

「求人広告を出しても、なかなか応募が来ない…」

「条件は悪くないはずなのに、なぜ反応が薄いのか…」

そう悩む精肉店の経営者は少なくありません。

でも、それはお店の問題ではなく、「求人票の作り方=伝え方」が時代遅れになっている可能性を考えてみましょう。

本日は、「応募率10%を超える求人とは?」

そして、いま時流になりつつある「ジョブ型求人」とは何か?をわかりやすくお伝えします。


求人広告の応募率、目安は「10%」!

リクルートさん曰く、たとえば求人情報サイトに掲載して100人が求人ページを見た場合、そのうち10人が応募してくれたら“合格ライン”だそうです。

皆様の求人情報はいかがでしょうか?

ちなみに先日伺った精肉店様では、なんと2%程度の応募率でした。

「なかなか人が集まらない」という問題に対し、まずはこのように

・閲覧数が少なすぎるのか

・応募率が低すぎるのか

を分解して捉えることはとても重要です。

本日は「応募率」に焦点を当てたお話をしていきます。

✅ 応募率が10%未満なら、どこかに課題がある

  • 給与や勤務時間だけを羅列しているだけ

  • 業務内容が曖昧 or ザックリしすぎ

  • 写真が少ない、働く人の雰囲気が伝わらない

  • 「誰向けの求人なのか」が不明確

 


今、採用市場の時流は“ジョブ型求人”

「ジョブ型」とは、簡単に言えば、「どんな仕事を、どんな環境で、どんなスキルの人にしてもらいたいのか」を明確に伝える求人です。

✅ 従来の「メンバーシップ型」との違い

特徴 メンバーシップ型 ジョブ型
求人内容 「精肉スタッフ募集(いろいろやります)」 「パック詰め専門・午前だけ・接客なし」
曖昧さ 高い 少ない
求職者の安心感 不安(何をするかわからない) 明確(できることだけ選べる)

 


精肉店で実践できる“ジョブ型求人”の作り方

転職・求職を考えている人は、多くの場合「自信」と「不安」を抱えているものです。

なるべく少ない人数で精肉の加工も、接客販売も任せたい、と思うのは経営者の当たり前の考え方ですが、

そうした「総合職」としての求人は、営業経験者にとっては製造の不安が、製造経験者にとっては営業の不安がつきまとい、積極的な応募に繋げにくいのが現状。

 

そこで少し発想を変え、

「少ない人数」ではなく「少ない人時」で高いレベルの精肉の加工と、接客販売を実現させる

と考えれば、加工要員・接客要員を分けた、時流に合わせられる求人活動と、

経営的な生産性の担保の両立をめざすことができるようになります。

✅ 例①:仕込み専門のパートさん募集

「午前中のみ!接客ナシ!下処理&ラベル貼り担当」

→「裏方作業が得意な主婦」にピッタリと伝わる

✅ 例②:学生向けバイト

「高校生OK!夕方2時間だけのレジ対応」

→ 学校帰りに働ける環境であることが伝わる

✅ 例③:正社員採用

「カット技術を磨きたい方歓迎!2年で店長候補へ」

→ 将来像が見えることで、モチベーションの高い応募者が集まる


ジョブ型求人に変えるだけで“応募の質”が上がる!

ポイントは、

「自分にできそう!」と思わせる明確さと、

「どんな未来があるか?」という安心感

さらに、

  • 写真1枚でも良いので、実際の作業風景を載せる

  • スタッフのコメントをひとこと添える

  • 応募後の流れを具体的に書く(例:応募 → 面接 → 即日採用も可)

これだけで応募率が数倍に伸びることも、決して珍しくありません。

 


ただしジョブ型採用には“短期的効果”と“中長期的課題”がある

ジョブ型求人は、「今の困りごとに応える即戦力採用」に非常に有効です。

ただし、導入にあたっては以下のような課題や注意点もあります。

✅ マネジメントラインの再設計が必要に

ジョブ型は「業務ごとに担当者を決めて採用する」方式のため、

それぞれのスタッフに対して“誰が責任を持つのか”を明確にしておかないと、管理が煩雑になりやすくなります。

→ 結果として、中間管理職や現場リーダーの負荷が増える可能性も。

教育・育成・勤怠管理の仕組みも合わせて見直す必要があります。

たとえ「人時生産性」が良いとしても「人数の増加=マネジメント業務の負荷増加」ですから、こうした点の課題は必ず発生します。

その証拠に、今はビジネス書の多くがマネジメントに触れていますね。


将来を見据えるなら“カルチャーフィット採用”も検討を

短期の人手不足解消にはジョブ型が適していても、

中長期的に“育てて残せる人材”を求めるなら、

「価値観や仕事観が合う人」を選ぶカルチャーフィット採用が効果的です。

ちなみに弊社ではこのカルチャーフィット採用を強化推進しています。

この取り組みについての詳しい話もまたどこかで触れられればと思います。

✅ カルチャーフィットとは?

→ スキルよりも、「お客様を大切にしたい」「チームで働くのが好き」など、

“会社やお店の考え方に共感できる人”を優先して採用する方法。

✅ 精肉店での実践例:

  • 「町の人に喜ばれる仕事がしたい」という志向を持った人材を時間をかけて育てる

  • 採用面接時に、「店の大切にしていること」「こういう仲間がいる」などを明示

  • 求人に“ストーリーや想い”を乗せ、“同じ価値観”で働ける人を集める

 


もう待ったなしです。今年を変革元年にしましょう。

今の若手・主婦・学生たちは、

「とりあえずバイトしよう」ではなく、

「自分にできること・やりたいことを明確に探している」時代です。

✅ 応募率は10%を目安に!

✅ 「ジョブ型」で仕事を具体化し、「私のための求人」と感じてもらえる工夫を

✅ 求人票こそが、あなたの“店舗ブランドの入り口”です

吉田 圭良

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