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2025.04.10UP

【精肉店の勝ち残り戦略】最も簡単な「在庫」の無くし方|食肉業界専門経営コンサルタントのブログ(2025.04.10)

吉田 圭良

吉田 圭良

コンサルティング事業部 食肉業界支援チーム
チームリーダー
シニアコンサルタント

Blog | Keisuke Yoshida

在庫削減×売上アップの一石二鳥戦略

昨日伺っていた東京の店舗様では、前年同月対比167%の売上高と成長を続けています。

根本的な考え方の転換は、「”在庫”も、店頭に置けば”陳列”」というもの。

箱に詰め込まれた調味料などの在庫も、店頭に並べれば立派な売り物となります。

冷蔵庫に保管してる塊肉も、店頭に並べれば立派な売り物&ディスプレイとなります。

「これ、冷蔵庫の中で余ってるけど、まだ売場に出すには早いな…」

「売場がパンパンにならないよう、ちょっと控えよう…」

そんなふうに、商品を“売場に出すか出さないか”で悩んだ経験、ありませんか?

ですがこうした発想の転換が、少ないリソースで売り上げを上げることに繋がります。



それが今日のテーマ、「在庫も店頭に出せば“陳列”になる」という考え方です。


「在庫」と「陳列」の違いは“場所”だけ

在庫とは、売るために準備している商品。

陳列とは、売るために見えるように配置した商品

つまり、売れる可能性がある場所(=店頭)に出した瞬間、それは“売場の主役”に変わるということです。

✅ 在庫のままだと…

  • 販売機会を失う(冷蔵庫で眠っているだけ)

  • 廃棄・値引きのリスクが高まる

 

✅ 陳列すれば…

  • 「目に触れる=買ってもらえる」チャンスが生まれる

  • 結果的に在庫の回転が上がり、利益率が改善

 

非常に簡単なことですが、意外と驚かれる事が多いんです。


すぐにできる「在庫を陳列化」する3つの工夫

 

✅ 工夫①:売場外の「冷凍在庫」にはPOPとカードで“見せる”

→ 現物がなくても、「○○ありますカード」「POP写真」で売場に登場させるだけでOK!

✅ 工夫②:「残り〇点」「あと1パック」といった限定感を出す

→ 在庫処分ではなく、“数量限定”として演出すると高確率で動く

✅ 工夫③:業務用・大容量在庫は「特別価格」でセット化

→ たとえば「切り落とし500g×5パックで通常より10%お得」など、“ボリュームディスカウント”として陳列すれば、お客様の納得感も◎

特に最近は、「一般消費者は100g単位」「業務用は数kg単位」といったイメージも崩れています。

一般消費者は「お得に買いたい」「買い物の負担を減らしたい」と考え、大容量まとめ買いを行う傾向が強まっていますし、

業務用利用者は「在庫ロスを減らしたい」「坪効率を高める為に売場を最大化したい(在庫保有スペースを極力削りたい)」といった考え方が強まっています。

ですから、

店頭では「100g単位の量り売り」

バックオフィスでは「数kg単位の業務用販売」

といった従来の区分けもとっぱらい、

100gから10kgまでの段階的なボリュームディスカウントルールを明示することで、より幅広いお客様との信頼関係を構築することに繋がります。


棚が足りない?そんな時は“臨時POP棚”の活用を!

 

スペースがなくて在庫を出せない…という場合には、

  • 空き箱の上に台紙を敷いて“臨時平台”

  • ケース横の空き壁に“吊り下げ式カード陳列”

    など、「見せ方」で乗り切る方法も。

“店頭に出す”=必ずしも冷蔵ショーケースに並べるだけではないという柔軟な発想が大事です。


もう待ったなしです。今年を変革元年にしましょう。

「在庫が残って困る」のではなく、

「在庫が売れるチャンスを逃していた」と考えてみてください。

✅ 陳列スペースがなければ、見せ方や演出で“出す工夫”を

✅ スタッフと共有し、「これ、今“陳列”できますか?」という会話を日常に

✅ 販売ロスを減らし、利益を上げる仕組みづくりへ転換していきましょう

吉田 圭良

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