2025.04.22UP
【精肉店の勝ち残り戦略】米国産牛肉がピンチ?北京のアメリカ料理店が「豪州産」に|食肉業界専門経営コンサルタントのブログ(2025.04.22)
【米国産牛肉がピンチ?】北京のアメリカ料理店が「豪州産」に切り替えたワケ
2025年4月21日午後 4:13 GMT+9、ロイターに興味深い記事が掲載されました。
本日は急遽この記事に関する要約、解説を行いたいと思います。
2025年4月21日付ロイター発のニュースによると、中国・北京のアメリカ料理店「ホームプレート・バーベキュー」が、長年使用してきた米国産牛肉から豪州産牛肉へ切り替えたことが報じられました。
きっかけは、米中貿易摩擦の激化。中国が米国産牛肉に追加関税を課したことで、仕入れ価格が約1年で2倍にまで上昇。コスト圧力に耐えかね、価格が約40%安価なオーストラリア産牛肉への切り替えを決断したといいます。
引用元:https://jp.reuters.com/markets/commodities/HJM5CO277BIAHPV7HPEP3P6PG4-2025-04-21/
中国の牛肉市場に広がる「脱・アメリカ」シフト
同店の動きは決して特殊ではありません。
中国国内では、今や同様の切り替えを行うレストランが次々と出てきており、牛肉輸入の調達先に地殻変動が起きつつある状況です。
アメリカからの牛肉輸入にはすでに複数の関税(最大42.5%)が課されており、オーストラリア産・南米産の牛肉が価格競争力を持って台頭しています。
精肉・飲食業界にとってのヒントとは?
このニュースは、グローバル輸入牛肉を扱う日本の精肉業・外食産業にとっても他人事ではありません。
例えば:
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🇺🇸 米国産牛肉の輸入価格が高騰するリスク
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🇨🇳 中国との輸入競合による需給バランスの変化
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🐮 オーストラリア産・南米産の再評価
など、仕入れ・価格設定・販促戦略に影響を与える要素が満載です。
今後の注目ポイント
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✅ アメリカの食肉輸出動向と関税交渉の行方
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✅ 中国における輸入牛肉需要の構造変化
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✅ 為替・関税を見据えた国産牛・交雑種の価値再発見
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✅ 飲食店における“銘柄切り替え”の伝え方
など、原料価格の先読みや「高くても選ばれる肉」の価値訴求がますます重要になるでしょう。
以上が、ロイター記事「米中対立が北京の米料理店に打撃、牛肉は豪州産に」(2025年4月21日)の要約と解説でした。