ホーム > 吉田 圭良ブログ > 食肉業界 > 【精肉店の勝ち残り戦略】接客要員への投資が専門店の未来をつくる!|食肉業界専門経営コンサルタントのブログ(2025.05.02)

2025.05.02UP

【精肉店の勝ち残り戦略】接客要員への投資が専門店の未来をつくる!|食肉業界専門経営コンサルタントのブログ(2025.05.02)

吉田 圭良

吉田 圭良

コンサルティング事業部 食肉業界支援チーム
チームリーダー
シニアコンサルタント

Blog | Keisuke Yoshida

精肉店の本当の武器は「人」。接客要員への投資が専門店の未来をつくる

良い経営とは「ヒト・モノ・カネ」のリソースを最適化して効果を最大化する会社運営です。

ヒト・モノ・カネにもいろいろな軸がありますが、

商品価格や資本力(カネ)では量販店に敵わない。

品揃えの豊富さ購買アクセスの良さ(モノ)ではオンラインストアに敵わない。

では、精肉専門店が「選ばれ続ける理由」とは何でしょうか?

量販店にもオンラインストアにも必ず勝てる道筋が残っているのが、“人”です。

「接客要員への投資」こそが、専門店の未来を左右する最も確実な戦略といえるでしょう。

なぜ今、専門店は「人」に投資すべきなのか?

時代が便利になり、商品はどこでも手に入るようになりました。

そんな中でお客様が「専門店にしか求めないもの」は何か?

それは、

・知識ある提案

・対話による安心感

・人を介した体験や発見

このような「接客価値」です。

✅ 量販店との差は「商品の質」ではなく「人の質」

  • 量販店では「誰が売っているかわからない」

  • 専門店では「“あの人”がすすめてくれたから買った」

この差が、リピート率と客単価の差を生んでいます。

“接客”という武器がもたらす3つの成果

項目 接客がもたらす効果
✅ 客単価UP 「今日はすき焼き?それならザブトンを…」といった提案で“+1品”が実現
✅ 販売ロスの抑制 「このパックあと1日です」と声がけ → 廃棄にならずに売れる
✅ ブランド信頼の蓄積 「またあの人に聞きたい」という理由で指名買い・紹介が増える

接客要員への“投資”とは何をすべきか?

✅ 接客教育(マニュアル × ロープレ)

  • 商品知識・部位の違い・おすすめの料理提案などを定期的に習得する機会を設ける

  • 接客フレーズの共通化で“店としての一体感”を出す(例:「今日のおすすめは●●です!」)

 

✅ 育成評価制度(がんばりを見える化)

  • 接客力を“売上”や“クチコミ数”に換算して社内表彰

  • 「あなたのおかげで指名リピートが3回」など、数字ではない“感謝の成果”を評価する制度を導入

 

✅ 専任化・役職化(販売以外の価値をつくる)

  • 接客専門の“コンシェルジュ担当”や“売場アドバイザー”という役職を設ける

  • 高校生・パートでも「説明のプロ」として育成・任命できる体制が理想

 

⭐ マクドナルドの「おもてなしクルー」事例に学ぶ

前日別のブログでも触れた内容ですが、2019年に導入されたマクドナルドの「おもてなしクルー(リーダー)」は、接客専任人材の代表的な成功例です。

導入後、全店売上は 前年比+4.8%増、営業利益+11.9%増 と過去最高を記録。

「売る人」ではなく「寄り添う人」を置いた結果、客数・客単価の両方が上昇しました。

これは、精肉店にも応用可能な考え方です。

“接客”は、明日から導入できる成長戦略

今日からできる小さな取り組みとして:

  • レジ横に「聞き役」スタッフを1名配置する

  • 「今日のおすすめカード」を持ってお客様に話しかける

  • 接客スタッフに「質問された数」を目標として設定する

こうした小さな工夫が、売場に“あたたかさ”と“選ばれる理由”を生み出します。

もう待ったなしです。今年を変革元年にしましょう。

✅ 精肉店の差別化は「商品」ではなく「人」で起こる

✅ 接客要員は“コスト”ではなく“売上をつくる投資”

✅ 「あの人がいる店に行きたい」を、あなたの店舗の当たり前に

接客力の磨きこそが、**専門店にしかできない「未来への武器」**になります。

吉田 圭良

吉田 圭良

コンサルティング事業部 食肉業界支援チーム
チームリーダー
シニアコンサルタント

Blog | Keisuke Yoshida

RERISE CONSULTING Facebook

tel:0800-100-0515

RERISE CONSULTING Facebook

上へ