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2026.03.23UP

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有限会社 南陽軒(菓子類の製造販売)

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Action
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事業承継の迷いから覚悟へ。
4代目経営者が見出した「継ぐ意味」と経営の軸。

Company

有限会社 南陽軒(菓子類の製造販売)

会社DATA

有限会社南陽軒
本社所在地/岐阜県中津川市付知町6951-18
事業内容/菓子類の製造販売
ネットショップ/ https://www.nanyoken.co.jp/

明治創業の南陽軒は、4代にわたり地域の名産「中津川の栗」を使った和菓子づくりを続けてきた老舗和菓子店。栗の名産地として知られる岐阜県中津川市に店を構え、良質な地元栗を生かした栗菓子を同店の看板商品としてきた。
南陽軒の栗きんとんは、栗と砂糖のみで炊き上げる素朴な一品。余計な添加物を使わず、素材の持ち味をそのまま引き出す製法は、創業以来変わらない。 職人が一つひとつ手仕事で仕上げる和菓子は、地元で長く親しまれてきた。
4代目社長の小南正信氏は、受け継がれてきた手仕事と伝統を大切にしながら「守るために変わる」という姿勢で事業の在り方を見つめ続けている。
  • 4代目として家業を継ぐ意思はあったものの、事業の将来や進むべき方向性に対する不安を抱えていた。
    自社の強みをどう打ち出すのか。ブランドをどの方向性へ導くのか。答えを持てないまま継ぐ覚悟だけが先にあり、経営者としての軸が自分の中で定まらない感覚が続いた。
    もやもやとした迷いの中で、暗中模索の日々を過ごす。

  • リライズコンサルティングとの出会いをきっかけに、小南社長は施策を考える前に「何を大切にして経営したいのか」という問いに向き合うことから始めた。
    売上や広告の話よりも先に、自分の判断基準を言葉にする作業。
    対話を重ねる中で迷いの本質に気づき、進むべき方向が徐々に見えはじめた。

  • 「利他知足」という考え方との出会いをきっかけに、「家業だから継ぐ」のではなく「誰かを幸せにするために続ける」という承継の意味を見出す。 経営の軸が言語化されたことで意思決定の迷いが減り、代表就任後も価値観に基づいた判断ができるようになった。

継ぐ覚悟と迷いが同時にあった、承継前の葛藤。

小南社長にとって、家業を継ぐことは幼い頃から自然な未来だった。 明治創業の南陽軒。父が三代目を務めている環境の中で、「いずれは自分が継ぐのだろう」という意識は当たり前のようにあったという。
しかし、専務として本格的に経営に関わるようになってから、このまま継いでいくことへの不安が徐々に大きくなっていった。 実店舗の商圏は人口減少の影響を受け、売上の先行きは決して楽観できる状況ではなかった。打開策としてネット販売にも取り組み、売上自体は伸びていったものの、ECモール依存の構造は変わらず、手数料や広告費の増加によって利益の確保には課題が残っていた。
「何かを変えなければならない」という危機感は常にあった。それでも、何を優先すべきか、どこから手をつけるべきかが分からない。 経営セミナーにも足を運び、情報収集も重ねた。だが、その多くは一般論で、自社にどう落とし込むべきかまでは見えてこなかった。 「改善したい気持ちはあるのに、何から手をつければいいのかわからない。焦りだけが募っていきました」と小南社長は当時を振り返る。
「中華料理店のような名前だ」という助言を受け、店名を「くり屋南陽軒」に変えてみたが、ブランドの方向性や自社の強みを明確に言語化できず、手応えのない試行錯誤が続いていた。
「継ぐつもりはあるのに、経営者としての軸が自分の中にない感覚でした。改善したい気持ちはあるのに、本質的に何を整理すべきなのかが見えなかったんです。」
家業だから継ぐという意思はある。しかし、「なぜ続けるのか」「どの方向へ進むべきか」という問いに対して、自分自身の言葉で答えを持てずにいた。 そのもやもやとした迷いこそが、当時の小南社長の最大の葛藤だった。

  • 明治40年創業。四代にわたり地域に愛され続ける老舗和菓子店「南陽軒」。

  • 地元の契約農家から仕入れる最高級の国産栗。素材の品質にこだわった和菓子づくりを支えている。

  • 最高級「市田柿」で栗きんとんを包んだ代表商品の「栗柿」。

思考の構造化によって見えてきた、
「経営の軸」と進むべき方向性。

そんな時期に小南社長が出会ったのが、リライズコンサルティング代表の中山だった。 印象的だったのは、施策の提案よりも先に、これまでの経緯や考え、迷いの背景を丁寧に整理していく対話の姿勢だったという。
「なぜ迷いが生じているのか」
「どこで意思決定が止まっているのか」
「何を基準に経営判断をしていきたいのか」
本質的な部分を一つひとつ言語化していった。
「アドバイスをもらうというより、頭の中を一緒に整理してもらっている感覚でした。話していくうちに、自分は施策に悩んでいたのではなく、判断の基準が定まっていなかったんだと気づいたんです」と、小南社長。
具体的な戦略の検討と並行して、自社の強みやブランドの方向性を再定義。優先すべき取り組みを段階的に整理し、伴走型の支援の中で、曖昧だった課題が構造的に明確になっていった。
また、関わるリライズコンサルティングのメンバー全員のスタンスに一貫性がある点にも安心感を覚えたという。「最初は代表の方への信頼からでしたが、どのメンバーと話しても同じ軸で話ができると感じました。こちらの意図や状況をすぐに理解してくれて、まだ言語化できていない部分まで整理して返してくれるんです。」
対話を重ねる中で見えてきたのは、施策以前に「自分は何を大切にして経営したいのか」という価値観の整理の重要性だった。 その価値観の整理こそが、後に事業承継の意味そのものを見つめ直す大きなきっかけとなっていく。

  • 整った形でずらりと並ぶ「栗柿」。細かな手仕事が品質を支える。

  • 一つひとつ手作業で仕上げられる和菓子。丁寧なものづくりを支える製造現場の様子。

  • 和やかな雰囲気の中で商品について意見交換する小南社長とリライズコンサルティングのコーディネーター。

誰かを幸せにするために、
「意味を持って続ける」という覚悟。

価値観が整理されていく中で、小南社長にとっての事業承継の意味も変わっていった。
事業が安定し始めた頃、小南社長は自分へのご褒美として車を購入した。だが、その喜びは長くは続かなかったという。
「手に入れた瞬間は嬉しい。でも、その満足感はすぐに薄れていきました。自分のためだけの達成では満たされ続けないんだと感じたんです。」
そんな時期に出会ったのが、稲盛和夫氏の「利他知足」という考え方だった。 「自分だけが満たされても嬉しくない。誰かの幸せが、自分の喜びになる」その思想は、小南社長の中にあった感覚と重なった。
リライズコンサルティングとの対話で言語化されてきた経営の軸と、「利他知足」の価値観が結びついたとき、承継の意味がはっきりした。
家業だから継ぐのではない。「誰かを幸せにするために続ける」という意思をもって続ける。 その視点に立った瞬間、迷いは覚悟へと変わった。
2024年、代表に就任。
不安が消えたわけではない。だが、「何を基準に判断するか」が明確になったことで、迷う時間は大きく減ったという。
現在は、従業員が安心して働ける環境づくりや、地域に雇用を生み出す新工場建設など、中長期視点での投資判断も推進している。
新工場建設は、小南社長が大切にしている価値観が形になったものだ。地域に雇用を生み、南陽軒の未来につながる投資として位置づけている。
従業員の一人はこう話す。「社長は、人の事情を優先して採用してしまう優しい人です。その結果、必要な時間帯に人が足りなくなると、自分で現場に入ってしまうんですよ(笑)」
伸びているギフト需要も「誰かに喜んでもらうために選ぶもの」であり、「知足利他」の考え方と重なる領域だ。
「承継は、単に事業を引き継ぐことではなく、何のために続けるのかを見つけることだと思っています」と、小南社長。
その軸が定まった今、南陽軒は次の時代へと歩みを進めている。

  • 「利他知足」の精神で地域貢献を見据える小南社長とその右腕の石原さん。

  • 丁寧な風呂敷ラッピングのギフト商品。誰かを思って選ぶ行為が、「利他知足」の精神とも重なる。

  • 従業員、地域、お客様、先代への思いを大切に、小南社長は歩み続ける。

支援先経営者の声

  • 経営は一つひとつの判断に重みがあります。間違えたくない。でも、気軽に相談できる相手は多くありません。
    リライズコンサルティングさんと話すと、頭の中が整理されます。誰かに答えをもらうというよりは、自分の考えが言葉になっていく感覚に近い。
    承継の意味や、自分が大切にしたい経営の軸も、対話の中で少しずつ輪郭がはっきりしてきました。
    単なるアドバイスではなく、思考を整理し、進むべき方向を一緒に見つけてくれる存在だと感じています。

    有限会社 南陽軒
    代表取締役 小南 正信 氏

小南社長のご支援で重視したのは、施策の検討以前に「何を大切にして経営したいのか」という価値観の整理でした。事業承継の局面では、この判断の軸が明確になるほど、意思決定の迷いは大きく減少します。
対話を重ねる中で見えてきたのは、小南社長の根底にある「誰かを幸せにしたい」という強い想いでした。この価値観を経営判断にどう生かすかを言語化していくことで、事業全体の方向性に一貫性が生まれ、承継後の意思決定にも確かな軸が形成されていきました。
今後も、受け継がれてきた技と伝統を守りながら、次の時代へと事業をつないでいかれることを楽しみにしています。

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チーフコンサルタント 中山 崇

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