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2026.02.26UP

成功事例

有限会社 南陽軒(菓子類の製造販売)

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Action
After

モール依存からの転換が成長の分岐点に!
地方の老舗和菓子店が進めたEC利益率改革。

Company

有限会社 南陽軒(菓子類の製造販売)

会社DATA

有限会社南陽軒
本社所在地/岐阜県中津川市付知町6951-18
事業内容/菓子類の製造販売
ネットショップ/ https://www.nanyoken.co.jp/

明治創業の南陽軒は、4代にわたり地域の名産「中津川の栗」を使った和菓子づくりを続けてきた老舗和菓子店。岐阜県中津川市は栗の名産地として知られ、良質な地元栗を生かした栗菓子は同店の看板商品だ。

素材の持ち味を大切にするため、余計な添加物を使わず栗と砂糖のみで炊き上げる素朴な栗きんとんは、創業以来受け継がれてきた代表作。職人が手仕事で仕上げる和菓子は、地元で長く親しまれてきた。
4代目社長の小南正信氏は伝統を守りながらも新たな挑戦を続けており、近年では栗きんとんを進化させた新商品も生み出している。
  • 地元人口の減少で店舗売上が落ち込む中、南陽軒の4代目・小南正信氏は活路を求めてEC販売を始める。
    楽天出店で売上は伸びたものの手数料負担で利益は低く、ECモール頼りの販路に不安を抱えていた。

  • リライズコンサルティングと出会い、ECモールに左右されない「売れる仕組み」づくりに着手。
    自社商品の強みを打ち出して同業他店との差別化を図り、南陽軒としてのブランド確立をめざす。

  • 自社ECサイトでも安定した売上をあげられるようになり、製造体制強化のため2025年4月に工場を増設。
    2025年度は4億円の売上を見込み、新商品は出荷まで2カ月待ちの人気商品に。

人口減少と楽天依存への不安。
老舗和菓子店が求めていた「売れる仕組み」。

明治創業の南陽軒は、4代にわたり地域の特産品である栗を使った和菓子を製造・販売してきた老舗の和菓子店。しかし、人口減少や過疎化の影響を受け、実店舗の売上は年々落ち込んでいた。周辺の人通りも減り、事業の先行きに対する不安が募っていく。
そこで、4代目社長の小南正信氏は、新たな販路開拓のため楽天市場に出店。売上は伸びたものの、広告費をかけなければ商品は売れず、手数料を支払うと利益はほとんど残らない。薄利だが広告費をかけないと商品を売ることもできない楽天依存の体質に、徐々に危機感を感じるようになった。また、楽天中心の販売では売上が安定しないため、原料の必要量の見通しが立たず、仕入れた栗の行き場に困ることも少なくなかった。
南陽軒にとって栗農家との関係は、事業を支える重要な基盤になる。品質の良い栗を提供してくれる農家は欠かせない存在であり、栗農家との関係を守るためにも、安定した仕入れが必要だ。売れた時だけ仕入れるのではなく、「どんな時でも一定量を仕入れ、農家にとっても安定につながる売り方をしたい」という、南陽軒が大切にしてきた仕入れの姿勢も守れなくなる不安があった。
ECモールの仕様や広告に左右され、売上が伸びる理由も落ちる理由も読めない状態では、仕入れ計画すら安定しない。自社で販売の主導権を持てないことが大きな課題だった。
「一時的な打ち手ではなく、事業を長期的に安定させる売れる仕組みが必要だ」と感じながらも、どこから手をつければよいのか分からない状況が続いていた。「何を優先して直すべきか、自分では判断しきれなかったんです。本当にこのやり方でいいのか、と毎日考えていました」と、小南社長は当時を振り返る。

  • 4代にわたり地域の特産品である栗を使った和菓子を製造・販売している。

  • 揺るぎない信頼関係があるからこそ、農家も安心して栗づくりに専念できる。

  • 中津川産の栗100%でつくる看板商品「くりきんとん」。素朴で奥深い味わいが支持され、EC販売だけで累計100万個以上を売り上げている。

ネット上の和菓子店の一つから脱却し、
全国商圏でも「選ばれるお店」になるための転換。

そんな折、先代社長のつながりでリライズコンサルティングの存在を知り、試しに当時抱えていた人口減少やECモール依存の課題を相談してみた。漠然としていた不安を一つ一つ紐解き、「どこから改善すべきか」という優先順位を整理していくことで、南陽軒が進むべき方向が見えてきた。
ネット上には同じような栗菓子を扱う店舗が多く、写真と価格だけが並ぶ環境では「どこで買っても同じ」に見えてしまう。南陽軒もその一つに埋もれ、価格や露出量で比較される状況が続いていた。また、誰に向けて発信するかといったターゲット層も定まらず、「いちご大福」など人気のある商品を追うなど、方向性がブレる時期もあった。そんな中、店舗を構える付知町が中津川市と合併したことをきっかけに、「中津川の栗」という強みを改めて押し出していこうという機運が高まりつつあった。
小南社長は、まずは同業他店との差別化、ECでも「選ばれる理由」をつくることをめざし、提案されたことに一つずつ取り組み始めた。小南社長は「本当に結果が出るのか半信半疑に感じたところもあったが、状況を変えるにはやるしかない。アドバイスされたことは、全て実践していきました。せっかく相談しているんだから、活かさないともったいないし、やらなきゃ何も変わらない。そう思って、とにかく動きました」と話す。
こうして地道に改善を続けるうちに、徐々に問い合わせが増え、売上にも変化が現れ始めた。個人向けの少量注文に加え、贈答やまとめ買いといった用途で「何日までに50個、100個用意してほしい」といった注文も入るようになり、気づけば生産量の調整が必要になるほどの注文が続くようになっていった。「正直、ここまで注文が増えるとは思っていませんでした。ちゃんとうちの商品の魅力がお客様に届いているんだな、と実感しましたね」と小南社長。
単に売るための施策に追われるのではなく、需要に合わせて生産計画を組む体制へと変化していく。南陽軒はネット上で見かける栗菓子を扱う店の一つではなく、「くり屋南陽軒」というブランドを確立し、顧客から「選ばれる存在」へと成長していった。
やがて2016年度には売上1.2億円を達成し、楽天市場では「楽天グルメセレクション」グランプリを受賞。また、2024年、2025年には看板商品の「栗きんとん&栗きんとん入り市田柿」が、和菓子部門で楽天グルメ大賞を連続受賞している。「売れる仕組み」を構築したことで、ECモールの他、自社サイトでも安定して成果が出るようになった。現在の南陽軒の売上構成比は、ネット通販が95%を占めており、そのうち楽天35%、アマゾン30%、Yahoo!ショッピング25%、残りが自社ECサイトだ。小さな比率ではあるものの、自社サイトはここ数年で最も伸び率が高いうえ利益率も良く、確実な成長を見せている。
「リライズコンサルティングさんから助言されたことで、費用をかけずにできることは全てやりました。学んだ以上は実践しなきゃ意味がない。とにかくやるしかない。そう思って地道に改善を積み重ねてきた結果です」と小南社長は振り返る。
最近の売上は年商3億円を下回ることはなく、2025年度の売上は4億円に達する見込みだ。

  • 同業他店との差別化「選ばれる理由」をつくるために提案された内容は一つ残らず全て実践。

  • 2024年、2025年に「楽天グルメ大賞(和菓子部門)」を連続受賞。

  • EC全体で毎年安定した売上を達成。近年は年商3億円超が続き、2025年度は4億円に届く見込み。

工場を増設し安定成長で年商4億円へ。
新商品は2カ月待ちの人気商品に。

増え続ける注文に対応するため、小南社長は2025年4月に新工場を増設。作業スペースが広がったことでスタッフの動線が改善され、生産量は従来比で約130%に拡大した。さらに新工場には、商品の保管に欠かせない大型冷凍庫を新たに導入した。
これまではスペース不足のため在庫の保管が難しく、母の日や敬老の日といった需要が高まる時期の事前仕込みにも限界があった。しかし新工場の冷凍庫導入により、十分な在庫が確保できるようになり、注文が集中するシーズンでも売り逃しの心配がほとんどなくなった。
さらに若い層にも南陽軒を知ってもらいたいという思いから、栗きんとんをモンブランのように絞り出す新技法を開発。こうして誕生したのが新商品「純栗きんとんモンブラン大福」だ。水飴や生クリームなどの絞りやすくするための副材料は一切使用せず、栗100%の栗きんとんを極細の1.2mmで絞るという、南陽軒独自の技法による新しいおいしさは、ここでしか味わえない。
この技術力と商品性が評価され、2024年4月には、ジャパン・フード・セレクション金賞を受賞。SNSでも大きな話題を呼び、2025年の10月には夜のゴールデン帯の人気テレビ番組でも紹介された。放送直後から注文が殺到し、出荷まで2カ月待ちという状態が続いている。 今後の目標としては、「年商3.5〜4億円を安定して維持できるようにしていくこと」と小南社長は話す。
「工夫次第でもっと売上を伸ばせるかもしれません。しかし、生産できる量とのバランスも考えていかなければいけない。うちは和菓子屋ですから、やはりおいしさでお客様を喜ばせたい。味で勝負していきたいんです。だから今くらいの規模がちょうどいいです。」
しかし、と小南社長は言葉を続ける。
「現状維持ではすぐに売上は落ちてしまいます。常に工夫し、新しいことにチャレンジしていく姿勢が売上を維持し続ける上でも大切だと思っています。」

  • 2025年4月に新工場を増設。作業動線の改善により生産量は従来比で約130%へと拡大。

  • 新商品「純栗きんとんモンブラン大福」。2025年10月の人気番組紹介直後から注文が殺到し、出荷まで2カ月待ちの状態が続いている。

  • リライズコンサルティングと共に、ECを軸にさらなる成長を目指す小南社長。

支援先経営者の声

  • 地方は人口が年々減っていき、店頭販売だけに頼るのは厳しくなっています。
    だからこそEC販売に力を入れる必要がありますが、モールだけに頼らず、全国商圏で「選ばれる店」になるためには何をすべきか、当初は分からない状態でした。
    そんな中、「南陽軒という店をどう育てていきたいのか」という問いに向き合うきっかけをくれたのがリライズコンサルティングさんでした。数字の伸ばし方だけでなく、南陽軒らしさをどう表現するのか、どんなお客様に届けたいのか。一つひとつを一緒に整理していただいたことで、進むべき方向が見えてきたと思っています。
    これからも南陽軒らしい和菓子づくりを大切にしながら、ECでもしっかり選ばれる店づくりに向けて、工夫と改善を重ねていきたいですね。

    有限会社 南陽軒
    代表取締役 小南 正信 氏

小南社長の強みは、何よりも「行動力」と「吸収力」にあります。 EC販売は仮説検証の積み重ねですが、小南社長は提案した施策をスピーディーに実行し、良いと感じた取り組みはすぐに取り入れて改善を続けてこられました。この積極性が、売上の伸びにつながっています。

また、競合に負けたくないという強い思いも大きな原動力です。 不安を感じる分だけ「どうすればもっと良くなるか」を徹底的に考え、次の打ち手に素早く踏み出される。その積み重ねによって、南陽軒さんのブランド価値がEC上で確立されつつあります。

新工場の増設をはじめ、生産体制の強化にも早い段階から着手され、売上拡大と品質維持の両立を実現されています。今後も「選ばれる店」として着実に進化していくお店だと確信しています。

コンサルティンググループ
WEB広告運用チーム
チーフコンサルタント 中山 崇

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