劣等感をエネルギーに変え、誇れる自分をめざして起業
「ル コキヤージュ」のオーナーである川田伸二氏は、フレンチ激戦区神楽坂で約20年店を維持しながら、通販事業も精力的に行っている。原動力を尋ねると、「コンプレックスからの脱却」という答えが返ってきた。幼い頃から学生時代までずっと自身の中に抜きんでたものを見出せず、これといった夢や目標を見つけられないまま就職し、もどかしい日々が続いたという。
そんな川田氏の転機は、当時の職場の上司に誘われて出席した中小企業同友会の講演会だった。そこで、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったワタミ創業者の渡邉美樹さんの話を聞いたのだ。トラックドライバーとして働いて資金を貯め、それを元手に起業したというサクセスストーリー。「これだ!」と思った川田氏は、すぐに運送会社に転職。具体的なプランはなかったが、何か事業を起こそうと考えてがむしゃらに働いた。
妻子を得て家を建てたこともあり、1,000万円貯めて退職したときには7年が経っていた。会社では高い評価を得ていたが、自分の力で人生を切り開くと決めていた川田氏は、カフェ文化への憧れからフレンチカフェを開くことを決意。日本初のクレープリー「ル ブルターニュ」でシェフを務めていたフランス人にガレットの作り方を教えてもらい、複数のカフェで経験を積んだ。本場の雰囲気やカフェ文化を知るため、3カ月ほどフランスにも滞在。運送会社の退職から2年後の2006年、リトルパリと呼ばれる神楽坂に「ル コキヤージュ」を開いた。
「ル コキヤージュ」では、パイ包み焼きやガレット、多彩な肉料理や魚料理を良心的な価格で楽しめる。
種類豊富なワインを取り揃えていて、ソムリエ資格を持つスタッフが食事に合うワインをアドバイスしてくれる。
店の一角で、リライズコンサルティングのコーディネーターに、これまでの道のりについて話す川田社長。












